新選組の本を読む ~誠の栞~

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 司馬遼太郎展「21世紀“未来の街角”で」 

【没後20年 司馬遼太郎展「21世紀“未来の街角”で」】を見にいった。

国民的作家・司馬遼太郎については、あれこれ説明するまでもなかろう。
幕末を題材にした作品も多く手がけており、そのいくつかは当ブログでもすでに紹介した。
特に『新選組血風録』『燃えよ剣』は、今も「新選組小説の金字塔」というべき名作である。

会場の入口(撮影可)では、司馬さんのシルエットが奥へ歩いて行く。

司馬遼太郎展 入口

続く通路は「司馬遼太郎のタイムトンネル」。
両側の壁に、『産経新聞』夕刊連載時(全1335回)の『竜馬がゆく』画像がずらりと並ぶ。

司馬遼太郎展 タイムトンネル

本文は書籍でも読めるが、当時の挿絵を見られる機会はめったにない。
掲載のため縮小印刷されていても、印象的な名画の数々。
画家は、「昭和時代が生んだ挿絵画家の第一人者」岩田専太郎である。

司馬遼太郎展 竜馬がゆく

上は「寺田屋騒動」、おりょうが竜馬と三吉慎蔵に危急を報せる場面。

その先に、いよいよメインの展示(撮影不可)。
大きく3部に分かれ、それぞれに作品ごとのコーナーが設置されている。
「戦国動乱 16世紀の街角」…『国盗り物語』『関ヶ原』『功名が辻』『播磨灘物語』『城塞』――
「維新回天 19世紀の街角」…『菜の花の沖』『竜馬がゆく』『胡蝶の夢』『峠』『花神』『坂の上の雲』――
「裸眼の思索 21世紀の街角」…『街道をゆく』『この国のかたち』『風塵抄』――
全部は書き切れない。

展示品も、バラエティ豊富。
◆史料類… 歴史上人物の書状や遺品、布陣図、屏風絵、写真
◆出版関連… 自筆原稿、初出誌、書籍、装画の原稿、装丁デザイン版下
◆映像関連… NHKドラマ化された作品で使われた甲冑や衣裳
◆本人ゆかりの品々… 新聞記者時代に資料類を読みながら寝転んだ京都宗教記者クラブのカウチ(長椅子)、初期作品の執筆に使用した文机、自筆スケッチ画
――等々。これらを作品ごとに取り合わせた展示方法が面白い。

新選組関連の展示も、もちろん「維新回天 19世紀の街角」の中にあった。
『燃えよ剣』… 土方歳三の鉢金と送り状、石田散薬の効能書きとつづら
『新選組血風録』… 髑髏図を刺繍した近藤勇の稽古着、近藤の書状(広島出張の事前報告)、沖田総司の年賀状(慶応元年)、新選組の袖章

いずれも、土方歳三資料館と小島資料館からそれぞれ借りた複製品の様子。
史料保護のため、複製展示はやむをえないと思われる。
かなり精巧に造られており、実物と並べても素人にはおそらく見分けがつかないだろう。

上映コーナーでは、生前のインタビュー映像がリピートされていた。
1989年「NHKスペシャル」で放送されたトークドキュメント「太郎の国の物語」から約6分間を抜粋したもの。
テーマは、明治という国家について。
曰く、明治初期から中期にかけて、ある種の道徳的緊張感に因む気風が国家を支えていた。
道徳的緊張感とは、自らを律し、節度を弁え、名を惜しむ侍の生き方、すなわち武士道に由来する。
そうした緊張感を、司馬さんは「圧搾空気」と形容した。
しかし明治も終わりに近づくと、この「圧搾空気」が失われてしまったのだという。

明治の初期から中期、社会を構成したのは、幕末維新の動乱を生きのびた人々であったろう。
自身が戦場へ赴かずとも、身近な人間を通じて間接的にでも、何らかの体験はしていたはずだ。
だから、人々は動乱で失われた多くの命を思い、それらに報いるため優れた国家を造らなければ、という使命感を多かれ少なかれ持ち合わせていた。
ところが、世代交代によって動乱の記憶が薄れるとともに、その使命感も薄れていった――
――なんとなく、こんな勝手な想像が頭をよぎった。

最後は、「二十一世紀に生きる君たちへ」の自筆原稿と大活字パネル。
子供たちにも伝わるよう平易な言葉で書かれたメッセージだけれども、大人もまた考えるべき内容だと思う。
「あなたが今歩いている二十一世紀とは、どんな世の中でしょう。」
もし自分が司馬さんに問われたなら、何と答えればよいのか。
適切な言葉が出てこない。

出口の手前には、「司馬遼太郎記念館の書斎が見える庭」と銘打った撮影スポット。
この書斎が主人を失って「もう20年」と言うべきか、「まだ20年」と言うべきか……。

司馬遼太郎展 書斎

この司馬遼太郎展は、全国を巡回している。開催スケジュールは下記のとおり。

2016年10月22日~12月4日 北九州市立文学館
2016年12月14日~12月24日 大阪・阪神百貨店梅田本店
2017年4月1日~5月25日 高知県立文学館
2017年6月2日~7月9日 横浜・そごう美術館
2017年9月16日~10月15日 愛媛県美術館
2017年10月21日~12月10日 姫路文学館

すでに終了したところもあるが、今後開催される地域の方々はどうぞお楽しみに。

NHKスペシャル
「太郎の国の物語」
司馬遼太郎
[DVD]
>>詳細を見る



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 新人物往来社編『近藤勇のすべて』 

研究本。近藤勇という人物について、生涯の様々な面を取り上げ考察する論考集。
全26編(1ページイラスト記事3点を含む)を、18人の執筆者がそれぞれ担当している。
収録内容は以下のとおり。

「近藤勇が生きた時代」 童門冬二
「異説・勇の少年時代」 林栄太郎
「近藤勇と宮川家」 宮川豊治
「試衛館はどこにあったのか」 菊地明
「山川さんが私の家の地主さんです」 林栄太郎
「天然理心流と近藤勇」 小島政孝
「新選組結成」 伊東成郎
「近藤勇の剣」 吉田光一
「近藤勇と松平容保」 宮崎十三八
「内部粛清された人々」 古賀茂作
「池田屋事変」 山村竜也
「龍馬暗殺の夜の近藤勇」 永岡清治
「新選組屯所を発見するの記」 石田孝喜
「甲州勝沼戦争」 今川徳三
「筆跡からみた近藤勇の性格」 森岡恒舟
「流山の朝――捕縛までの日々」 菊地明
「近藤勇の妻・おつね」 赤間倭子
「近藤勇の首級はどこに」 小島政孝
「近藤勇関係人名事典」 清水隆
「近藤勇史跡事典」 野田雅子
「近藤勇略年譜」 菊地明
「宮川家系図」 宮川豊治
「近藤勇関係文献目録」 清水隆
イラスト記事「同時代人が語る近藤勇」「幕末の女たち」「映像の中野近藤勇」 今川美玖

新人物往来社の『◯◯のすべて』シリーズは、1冊で◯◯を概ね把握できる、重宝な教養書。
テーマ(◯◯)は多彩ながら、やはり戦国と幕末維新の関連が最も多かった、と記憶している。
幕末維新の◯◯は、『徳川慶喜』『松平春嶽』『松平容保』『松平定敬』『山内容堂』『島津斉彬』『阿部正弘』『天璋院篤姫』『小栗忠順』『勝海舟』『河井継之助』『楢山佐渡』『ジョン万次郎』『伊庭八郎』『横井小楠』『吉田松陰』『由利公正』『坂本龍馬』『桐野利秋』『会津戦争』『会津白虎隊』『箱館戦争』など。
新選組の◯◯は、『新選組』『土方歳三』『沖田総司』『新選組・永倉新八』『新選組・斎藤一』があり、本書『近藤勇のすべて』もその1冊。

本書を今回取り上げようと思い立ったのは、最近の報道がきっかけである。
「百五十回忌の近藤勇 首は「会津埋葬」最有力? 愛刀のメモ調査、歴史館も支持」と産経ニュースが2017年5月14日付けで報じた。
周知のとおり、近藤勇は慶応4年(1868)4月25日、板橋にて斬首に処された。その首級は京都で梟された後、行方知れずとなり、埋葬地をめぐって複数の説がある。
記事は、会津埋葬説を補完する史料が発見された、という内容。近藤の愛刀「阿州吉川六郎源祐芳」に貼付されていたメモに「下僕首を盗み生前の愛刀になりし此の刀を持ちて会津に走り密かに葬る」云々の文面と「若松市長・松江豊寿」の署名があるのだとか。
この報道を受け、「他の説も改めて検証すべきでは」という意見がネット上に見られた。

そこで、本書収録「近藤勇の首級はどこに」を思い出した次第。
全7ページとコンパクトな論考ではあるが、要点が簡潔にまとまっている。
近藤勇の墓といわれる7箇所とそれぞれの説明が、以下のように記述される。

1.板橋駅前(東京都北区滝野川)
永倉新八らが明治9年に建立。正面に近藤・土方の名を刻んだ大きな墓碑。
近藤の死亡地であり重要ではあるが、墓自体は供養墓とみるべき。

2.龍源寺(東京都三鷹市大沢)
主に近藤勇五郎の談話によると、遺体を板橋から密かに運んで埋葬した。首級は埋葬されていない。

3.天寧寺(福島県会津若松市東山町)
土方歳三が会津に滞在中、松平容保の許可を得て建立した。
近藤の墓としては、最も早期に造られたもの。首級は埋葬されていない。

4.円通寺(東京都荒川区南千住)
三河屋幸三郎が建立した「戦死墓」「死節之墓」がある。
「死節之墓」に、他の旧幕方戦死者と並んで近藤や土方の名もある。当然、供養墓である。

5.法蔵寺(愛知県岡崎市本宿町寺山)
石碑は現存せず。台石のみ、土中に長年埋もれていたものが昭和33年に発見された。
なぜか土方と伝習隊隊士らの名、「慶応三辰年」と誤った年号がある。
法蔵寺に「京都の誓願寺から託された首級を埋葬した」と伝わるも、誓願寺には史料がない。

6.京都市東山山中(未確認)
小島誠之進(鹿之助の四男)が、明治29年、本田退庵に案内されて首級埋葬地を訪ねた。
当時のメモらしき墓石の図と「東大谷之傍、京都黒谷之上ノ山、霊山と申山之中央」の文言が残る。
ただし、現地へ行ってみても発見できない。大雨による土砂崩れなどで埋まってしまったのかも。

7.高国寺(山形県米沢市鍛冶町)
「近藤金太郎が板橋から首級を盗み、荼毘に付し米沢へ埋葬した」と昭和59年、浅沼政直氏が発表。
金太郎家の系図に「近藤周助の妹と茂右衛門との間に金太郎が出生」と記されるも、周助に妹はいない。
首級が京都で梟されたのは事実であり、板橋から盗んだとする点も疑問。

以上は簡単な要約。原文には、もっと説得力がある。
これがもし覆るとしたら、誰もが認めるほど確実な証拠が出てきた時だろう。
研究家諸氏もおそらく近い見解をお持ちで、そのため諸説の再検討に至らないように思われる。

◆少々補足・その壱。
天寧寺の墓には、首級もしくは遺髪が埋められたという伝承がある。ただし確証は未発見。
先日発表された愛刀メモも、今のところ傍証的なものと捉える意見が多い様子。

◆少々補足・その弐。
明治22年、本田退庵と佐藤俊宣(彦五郎の長男)が京都を訪れ、霊山の中腹で首級埋葬地を発見したという。
退庵はこの時の発見によって、小島誠之進を案内したのだろう(上記「6」)。

◆少々補足・その参。
京都での梟首を、佐倉藩士・依田七郎(学海)が閏4月10日に目撃した。
「面色生くるが如く、余とともに談笑せし時を想ひ見る、悵然として之を久しうす」などと書き残している。
1月16日に江戸城で近藤・土方と面談した彼が認めたのだから、近藤の首に間違いないと思われる。

◆少々補足・その四。
梟された後の首級は粟田口(京都)に埋められたというので、探した者があったが発見できなかった…と子母澤寛が『新選組遺聞』の初出時(『サンデー毎日』)に書いている。(※出版時には脚色が加わえられた様子。)

◆少々補足・その五。
首から下の遺体についても、龍源寺埋葬説のほかに、「板橋の処刑場にいったん埋められるも、当日中に新政府軍の命令で寿徳寺境外墓地(現在の板橋駅前)に改葬された」という説がある。
これは、板橋の石山家子孫・石山亀二の証言に基づく。

---
本書には「近藤勇の首級はどこに」のほかにも興味深い論考が多い。
タイトルだけ見て「すでに周知の事柄」と思っても、読むと改めていろいろ気づかされる。
刊行後に研究が進んで少々古くなった部分もあるが、今も利用価値は高いと思う。
近藤勇の研究本自体がそれほど多く出版されていないので、その意味でも手元にあれば重宝する。

1993年、新人物往来社より刊行された。四六判ハードカバー。

book_all of isami



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 サムライと西部劇 

前回、逢坂剛『果てしなき追跡』を紹介した。
そこから、「サムライ」と「西部劇」の組み合わせについて、つらつら考えてみた。

三題噺じゃないが、『果てしなき追跡』の「サムライ」「西部劇」「記憶喪失」から連想したもの。
それは、マンガ『荒野の少年イサム』だ。
少年ガンマンのイサムが、さまざまな苦難を乗り越え、成長していく物語である。
原作・山川惣治、作画・川崎のぼる、『週刊少年ジャンプ』(集英社)に1971年から74年まで連載。
テレビアニメも制作、1973年4月から74年3月まで全52話がフジテレビ系で放送された。

物語は維新直後、渡勝之進というサムライが、勉学のためアメリカへ渡ったことに始まる。
志半ばで所持金が尽きてしまった勝之進は、金鉱で働こうとシエラ・ネヴァダへ。
そこで、ネイティブアメリカンのサクラと出会い結婚、一子イサムを授かる。
しかし、採集した砂金を携えてサンフランシスコへ向かう旅の途中、サクラを病で亡くすことに。
さらに、事故によってイサムとはぐれ、自身は記憶喪失となってしまった。
7年後、ようやく記憶を回復し、我が子を探す旅に出て西部をさすらう。

一方、イサムは、砂金採りの男たちが住むロッテン・キャンプに辿り着いた。
武骨な男たちの愛情を受けて、乳飲み子から少年へと育っていく。
ところが7年ほど経った時、無法者ウインゲート一家に連れ去られてしまう。
雑用係として酷使されながら、射撃や乗馬を厳しく叩き込まれ、3年後には一人前のガンマンに成長。
やがて悪事の手伝いを強要されるが、無法者の生き方にはどうしてもなじめない。
ウインゲートを仇と狙う黒人ガンマン、ビッグ・ストーンとも不思議な縁に結ばれつつ、イサムの苦闘が続く。


新選組とは特に関わりのない物語だが、サムライ勝之進の士魂と、それを受け継ぐ「太陽の子(サン・ボーイ)」イサムのまっすぐな正義感が光る感動作。絵もストーリーも素晴らしいと思う。
覆刻版コミックス(全5巻)や電子書籍で読めるので、機会があれば一読をオススメする。

荒野の少年イサム 1
(復刻版コミックス)
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新選組隊士たちがアメリカ西部へ渡る、という小説もある。
それが、菊地秀行『ウエスタン武芸帳』シリーズ。朝日ソノラマ文庫から全3巻が刊行。
  1. 『異西部の剣士』…… 1986
  2. 『アリゾナ剣銃風』… 1987
  3. 『無法街決闘伝』…… 1988
この後は、残念ながら未完のまま中断している。

この『ウエスタン武芸帳』シリーズは、SF伝奇アクション。
作中では、幕府が圧倒的に優勢であり、鳥羽伏見戦争に倒幕勢力が次々と降伏する。
しかし、倒幕方に頼みの綱とされる坂本龍馬が、ある目的を帯びてアメリカへ脱出。
捕縛を命じられた沖田総司が、山南敬助、永倉新八、斎藤一、原田左之助を率い後を追う、というストーリー。

ロボットや潜水艦、恐竜や大サソリや吸血鬼が出てきたり、魔術が使われたりと、かなり荒唐無稽。
沖田が冷酷でサディスティックな性格に描かれるのも含め、いかにも菊地秀行らしい娯楽作品。
なおかつ、絶対的リーダー沖田に他4名が従う人間関係の描写も、異色と言えよう。

紙の書籍は版元品切れとなっているようだが、電子書籍が出ている。
また、小説を原作とするコミカライズ作品(JET、朝日ソノラマ、1992/1994)も刊行された。

ウエスタン武芸帳(1)
異西部の剣士
>>詳細を見る



ウエスタン武芸帳(2)
アリゾナ剣銃風
>>詳細を見る



ウエスタン武芸帳(3)
無法街決闘伝
>>詳細を見る




余談ながら、「サムライ西部劇」の映画もあった。

「レッド・サン」
1971年公開 フランス・イタリア・スペイン共作
監督… テレンス・ヤング
主演… チャールズ・ブロンソン、アラン・ドロン、三船敏郎

「EAST MEETS WEST」
1995年公開 日本(松竹)
監督… 岡本喜八
主演… 真田広之、竹中直人

双方とも、万延元年の遣米使節団にまつわる話。
使節団が襲撃されて貴重品を強奪され、それを取り戻そうとする者たちの闘いを描く。
ちなみに、この遣米使節団については、『果てしなき追跡』の中でも何回か言及されている。

日本人にとっての幕末維新ものは、アメリカ人にとっての西部劇と似ているのかも、と思った。

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 逢坂剛『果てしなき追跡』 

長編小説。負傷し記憶を失った土方歳三が、図らずも箱館を脱出してアメリカへ渡り、異国で生き抜くために闘い続けるアクション西部劇。

ストーリーの舞台は、箱館と航海中の船内が前半1/3を占め、残りはアメリカ西部の町々と荒野。
箱館戦争の描写などに史実を採り入れているが、大半はオリジナルのストーリーが展開する。全49章。
冒頭のあらすじは、以下のとおり。

明治2年5月10日、箱館。
戦争は、いよいよ末期にさしかかっていた。
旧幕方の時枝新一郎は、妹ゆらと話し合う。
数日前、土方歳三から新一郎にある命令が下された。それは、単身で箱館を脱出し、アメリカへ渡って見聞を広め、いずれ故国の発展に尽くせ、というものだった。
しかも、アメリカの商船で密航できるよう、すでに手筈が整えられている。
歳三の下を離れるなど不本意に思う新一郎だが、背くわけにゆかず、従う決心を固めた。
ゆらは、その時が来たら兄を送り出そうと覚悟を決める。

翌11日。いよいよ新政府軍の箱館総攻撃が開始される。
土方歳三は一隊を率い、一本木関門へ向かう。新一郎は、その麾下に加わった。
ゆらは、離れた場所から戦況を窺う。
関門を死守する歳三は、馬上から「進め、引く者は斬り捨てる」と隊士らを叱咤激励していた。
その時、ひときわ大きな銃声が響き、歳三の体が地に落ちる。
ゆらも新一郎も、我を忘れて駆け寄った――


主な登場人物は、以下のとおり。

隼人(ハヤト)=土方歳三
箱館戦争で負傷し、記憶喪失となってしまう。
時枝新一郎の計らいで、アメリカ商船セント・ポール号に乗せられる。
身元を隠すため、「内藤隼人」通称「ハヤト」と名乗ることに。
過去の出来事は思い出せないものの、言葉や一般常識、習慣的行動や技能は失っていない。
冷静沈着でストイックな性格もそのまま。
剣技の冴えも衰えず、和泉守兼定の一振りを常に持ち歩く。
加えて、敵の機先を制するための、ある特殊なわざを身につけている。
なかなか記憶を取り戻せないうち、過去にこだわらず、現在の環境に順応して生きていこうと心に決める。

時枝新一郎(ときえだしんいちろう)
武州日野の豪農に生まれる。28歳。努力家で行動力がある。義理堅い。
同郷のよしみで、子供時代から歳三に懐いていた。
新選組入隊を希望するも却下され、勉学に励めと勧められて、長崎へ留学し英語を習う。
慶応4年、旧幕軍に合流し、通詞や英語教師として協力。
歳三から渡米するよう命じられるも、歳三こそが「失われてはならない有為の人」と信じて行動する。
戦後、アメリカ貿易会社の日本支店に雇われ、横浜で通弁として働く。

時枝ゆら
新一郎の妹。18歳。兄と同じく勉強家で行動力がある。機転が利き、物怖じしない。
過酷な境遇にあっても挫けない芯の強さがある。
幼い頃から、歳三を慕っていた。兄といっしょに、長崎で英語を学び、旧幕軍に従軍する。
歳三を助けてともにアメリカへ渡るが、離ればなれになってしまう。

ジム・ケイン
商船セント・ポール号の船長。大男。40歳くらい。思慮深く、頼りがいのある人物。
隼人とゆらをアメリカへ密航させる。当初は報酬のためだったが、やがて好意から援助することに。

ピンキー(ヘンリー・トマス・ピンクマン)
黒人青年、19歳。明るく、働き者で、知恵がまわる。
テキサス州の牧場で奴隷の家系に生まれ、南北戦争のため家族と離れて以来、自力で生計を立てている。
セント・ポール号には、船長付の給仕兼雑用係として乗り組んだ。
さまざまな局面で隼人やゆらを助けるうち、強い絆で結ばれていく。

アレクス・ワイリー
セント・ポール号の甲板長。頼りになる男。
日本語が片言ながら話せる(ジョセフ・ヒコから教わった様子)。

ビル・マーフィ
セント・ポール号の甲板員。女好き。金銭に汚い。

エドガー・ノートン
セント・ポール号の船医。31~32歳くらい。長身で痩せ形。誠実な人柄。
隼人の傷を治療する。

クレア・シモンズ
セント・ポール号の看護婦。30代半ば。長身。有能。勝ち気で、プライドが高い。
南北戦争に出征して行方不明になった弟を探している。

マット・ティルマン
粗野で無愛想なガンマン。巨漢。40代半ば。尊大で威圧的。執念深い。
若い頃はアリゾナで保安官を務めるかたわら、酒場や賭博場を経営していた。
その後、船舶会社に雇われ、セント・ポール号に警備責任者として乗務。
賞金欲しさに、密航・密入国する者を捕えて入国管理局に引き渡そうと画策する。
やがて船を下り、連邦保安官を称して、個人的な怨恨から隼人やゆらをつけ狙う。

グロリア・テンプル
下宿屋グロリアズ・ロッジの女主人。50代半ばくらい。体格が良い。
昔気質。夫を亡くした後、自力で下宿屋を経営してきた女丈夫。
ジム・ケイン船長と旧知の間柄。隼人とゆらを匿い、何かと便宜を図る。

バーバラ・ロウ
グロリアに仕えるメイド。雇い主と同じくらい体格が良い。
料理や雑用もこなす律儀な働き者。

エリック・バートン
カースン・シティ・ホテルに勤務するフロントマン。小柄な男。30代半ばくらい。
事務的なようで、実は人情味のある男。

リグビー
オースティン・グランド・ホテルに勤めるフロントマン。老人。
日本からの外交使節団を自分の孫娘が世話したことから、日本びいきになった。

ロリー・サマーズ
リーノウ(ネヴァダ州の町)在住、厩舎のオーナー。女カウボーイ。

ポカリ
インディアン(ネイティブアメリカン)、ショショニ族の戦士。英語が少し話せる。
隼人やピンキーと偶然に出会い、浅からぬ因縁で結ばれることに。

トマス・フィンチ
ビーティの町にあるサルーン「ネヴァダ・パレス」のバーテンダー。口髭を整えた洒落者。
愛想はないが人情を知る男。

高脇正作(たかわきしょうさく)
もとは伊勢奥松家の下士。慶応4年、藩内抗争により恭順派の重役を斬った。
箱館で新選組に加わり、新一郎に英語を習う。戦後、旧主家の恭順派に狙われ、各地を転々。
新一郎の世話で、貿易会社に雇われ、研修を名目に渡米する。
隼人とゆらの安否確認を依頼されており、その消息をあちこち尋ねてまわる。
ゆらに対して一方的な好意を持っているが、隼人が土方歳三その人だとは知らない。

---
ページ数が多いものの、ストーリーに引き込まれて予想より早く読了した。
敵と味方が追いつ追われつ、はぐれたり行き違ったり再会したり、スリルに富んだ逃亡&追跡劇が展開する。

隼人とゆらにとって、当面の目標は、異国の地アメリカで生きていくことである。
官憲に捕えられ日本へ強制送還されないよう、身元を隠したまま、平穏な日常生活を手に入れたい。
何事か起きても公に訴え出ることはできないから、自分の身は自分で守らなければならない。
長期的、具体的な目標は、さしあたって持たない。

このような主人公たちを能動的に動かすのは、けっこう難しいのではないだろうか。
具体的な最終目標(敵のラスボスを倒すとか、古代の秘宝を手に入れるとか)を持つ者の話に比べると、受動的で地味になりがちのような気がする。
しかし本作では、主人公たちが次々と難局に直面する。降りかかる火の粉を払うため、大人しくしてなどいられない。必然的に、波瀾万丈の冒険をくりひろげることになる。
そうした展開に持っていく筋運びは、リアルで無理がなく、巧いと感じた。

隼人が記憶を失う設定は、「いつどのようにして回復するのか」「回復したらどうなるのか」という読者の興味をそそるためと思うが、それだけではなさそうな気がする。
幕末維新史になじみのない読者に対して時代背景を説明しやすい、という側面もあるのではなかろうか。

巻頭に、以下の図表類が載っている。
  • 主な登場人物の一覧
  • 作中世界の地図(当時のカリフォルニア州、ネヴァダ州、ユタ州などアメリカ西部)
  • 関連年表(1860~78年、作中の出来事、アメリカと日本それぞれの大きな出来事を併記)
  • 距離の換算表(尺貫法とヤードポンド法の長さを、それぞれメートル法に概算したもの)
特に地図は、ストーリーを把握するため必須なので、助かった。
贅沢を言えば、箱館の地図もあればもっと良かったかも(笑)

船舶のしくみやアメリカ史についても、よく考証されている。
セント・ポール号の船内構造と、そこで過ごす乗組員たちの生活ぶりが、面白い。
アメリカ西部の町や自然、人々の暮らしといった描写にも、リアリティを感じる。
当時の世相、例えばゴールドラッシュ、南北戦争の後遺症、人種間の差別と軋轢、大陸横断鉄道の開通など文明化の加速ぶりといった要素が、ストーリーに反映されているのも興味深い。

日米の文化の違いと、それをめぐる人物たちの心理や反応も、見どころと言える。
「袖留め(女子の成人式)を終えた自分はもう大人」と主張するゆらと、「アメリカでは十代の男女を成人扱いしない」と困惑するケイン船長のやりとりは、どちらの主張も理解できる。
アメリカに上陸し、ガス灯や鉄道などを初めて目にするゆらと隼人の戸惑いは、さもありなんといった感じ。

逆に、国が異なろうと似たような制度や習俗もある。
ポリスマンを「捕り手の役人」、ホテルのフロントマンを「宿屋の番頭」とする隼人の言い換えが、面白い。

南北戦争のために家族を失ったり、平穏な日常を奪われたりした者たちが登場する。
彼らが戦争の傷跡に苦しみながらも日々の生活を取り戻し、社会を復興することによって、アメリカは新しい国に生まれ変わっていく、という歴史が窺える。
戊辰戦争後の日本も同じような過程を経て近代国家となっていったことが、想起された。

本作のストーリーは、この1巻のみでは完結していない。
最後の場面に、続編への引きを盛大に残して、「第一部 完」としてある。
続編の有無について調べてみたら、本作は下記のとおりシリーズものであることがわかった――

作者はかつて、長編『アリゾナ無宿』と、その続編『逆襲の地平線』を発表した。
舞台は、本作から6年後のアメリカ西部。「サグワロ(大型サボテンの一種)」と名乗るサムライが登場する。
彼は剣の達人で、日本のハコダテからやってきたというが、過去の記憶を失っている。
この「サグワロ」が土方歳三、という設定は当初からあった。ただ、その正体が明かされる前にシリーズが中断してしまい、本作でようやく再開に至ったと、作者は語る。
本作の続編となる第2部は、『中央公論』誌上にて今夏から連載を始める予定だとか。
(参考:YOMIURI ONLINE「土方歳三、アメリカ西部を駆ける」2017年2月3日)

――というわけで、既刊『アリゾナ無宿』『逆襲の地平線』を未読にしている読者は、続編の発表・完結を待つあいだに読んでおくとよいかもしれない。

2017年、中央公論社より、単行本が刊行された。四六判ハードカバー。
読売新聞の会員制ウェブサイト「読売プレミアム」に2015年8月から2016年10月まで連載された『果てしなき追跡』を加筆・修正したものと、巻末にある。

同じ「賞金稼ぎ(バウンティハンター)」シリーズの既刊は、下記のとおり出版されている。
『アリゾナ無宿』… 新潮社2002/新潮文庫2005/中公文庫2016
『逆襲の地平線』… 新潮社2005/新潮文庫2008/中公文庫2016

果てしなき追跡
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アリゾナ無宿
(中公文庫)
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逆襲の地平線
(中公文庫)
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 伊藤春奈『幕末ハードボイルド』 

研究本。副題『明治維新を支えた志士たちとアウトロー』。
維新という革命に参加した人々の中でも「博徒」「侠客」「遊侠」などと呼ばれる階層に着目し、彼らが歴史の中で果たした役割を解説する。新選組に関連した項目あり。

博徒や侠客と、新選組との間にいかなる関わりがあったのか。
とっさに閃かなくとも、「会津の小鉄」や「水野弥太郎」の名を思い出せたら合点がいくだろう。
彼ら幕末アウトローの実像とその社会的背景について、本書はわかりやすく説明している。

内容は全5章。各章が4~7節に分かれ、さらに各節は数項目に分かれている。
各章の大まかな内容は、以下のとおり。

第一章 幕末――やくざの時代
博徒や侠客が日本社会に誕生した経緯と、その活動が幕末に活発化した事情。
反社会的な存在であるにもかかわらず、民衆にもてはやされた理由。

第二章 「諸隊」の誕生――武士の身代わりとして
幕末、武士以外の階層が政治的発言力を獲得。多くの諸隊が誕生し、そこに博徒・侠客が所属した。
  • 高杉晋作の奇兵隊(長州藩)
  • 大鳥圭介の伝習隊(幕府陸軍)
  • 古屋佐久左衛門の衝鋒隊(幕府陸軍)
  • 細谷十太夫の「からす組」こと衝撃隊(仙台藩)
  • 近藤実左衛門と集義隊(尾張藩)
  • 黒駒勝蔵と赤報隊(草莽、薩摩藩系)

第三章 片肌脱いで武士を助ける
日柳燕石… 高杉晋作など多くの志士を援助。富商、教養人、讃岐博徒の親分でもあった異色人物。
大分の灘亀… 彼の世話になった井上馨が、後年ゆかりの人々を訪問した事情。
水野弥太郎… 高台寺党(御陵衛士)との結びつき。赤報隊に加わった顛末。
新門辰五郎… 勝海舟に協力し、新政府軍の江戸城総攻撃に備え、江戸市中の治安や防災に努める。
口入屋「相政」相模屋政五郎… 土佐藩主・山内容堂と親交を結ぶ。稼業を通じて人足たちを救済した。

第四章 「遺体の埋葬」というタブーを打ち破る
会津の小鉄… 会津藩出入りとなった経緯。鳥羽・伏見に参戦後、会津・桑名藩の戦死者を埋葬した。
清水次郎長… 咸臨丸の幕兵遺体処理。山岡鉄舟との出会い。大親分・安東の文吉よりも有名になった事情。
三河屋幸三郎… 八丈島生まれ、神田育ちの侠商。彰義隊の戦死者を埋葬。『説夢録』の原稿を託される。
柳川熊吉… 大岡助右衛門とともに、箱館戦争後の旧幕戦死者を埋葬、地元の発展に尽くす。榎本武揚との親交。
明石屋万吉(小林佐兵衛)… 大坂の賭場荒らし、米相場潰しで名を上げ、治安や消防にも尽力。毛利家の依頼により、長州藩士の遺骨を回収。

第五章 アウトローの明治維新――破壊から再生へ
幕末から明治初期にかけての混乱期、社会奉仕や貧民救済を行なうアウトローが現われた。
近代化の過程における崩壊と再生の中、「公共」の担い手が不足した時期に、彼らがその役割を果たした。
大前田英五郎、飯岡助五郎、小金井小次郎、清水次郎長、会津の小鉄、小林佐兵衛(明石屋万吉)といった実例を挙げる。

このほかに「コラム」と銘打った別項5編が収録されている。
おおよその内容は、下記のとおり。

講談から時代劇へ
アウトローの活躍を描いた講談が、浪曲、時代小説、映画やドラマなどへ発展。
大衆文化に多大な影響を及ぼしてきた。

浪士組上洛の道中で起きた「抗争」
江戸帰還後の浪士組において、山本仙之助(祐天仙之助)が「父の仇」として大村達尾に討たれた経緯。
士分でなくとも剣術を学び、政治参加を目指す人々が増加した、幕末の実情。

お台場の裏面史に名を残した「台場やくざ」
品川沖に台場の築造を急ぐ工事に際し、多数の人足を調達した「大場の久八」。
そこには、代官・江川太郎左衛門英龍の優れた人材登用術があった。

義侠の僧、地元の戦死者を弔う
国定忠治ゆかりの僧・田村仙岳の生涯。元治元年の下仁田戦争後、高崎藩の戦死者を供養した。
また、明治2年、年貢軽減を求めた農民たちの一揆・五万石騒動では、交渉役として奔走した。

再び戦地へ――近代やくざとメディア戦略
昔ながらの親分衆が現役を退いて以降の、時代の推移とアウトローの変容。
産業(土建・炭鉱)、政治(自由民権運動)、軍事(西南戦争・日清戦争・日露戦争)との関わり。

---
一般的に「博徒」「侠客」と聞いてイメージしやすいのは、時代劇の義侠的ヒーロー、もしくはイカサマ博打をしたり匕首を振り回したりするチンピラだろうか。
しかし実際は、そうしたパターンに収まりきれない多様な面を持っている。

そもそも彼らアウトローは、体制からはみ出しながらも、地域共同体の一員であった。
彼らと堅気との間に、黒白はっきりした区別はない。表向き正業を持ちつつ裏世界で活動する者も多く、表裏を巧みに使い分けていたようだ。社会の側も、さまざまな理由からそれを容認していた。
(新選組の面々も、彼らと隣り合わせに生きていた、と言えよう。)
このあたりの事情は、本書を読むとわかりやすいと思う。

博徒や侠客に関して、信頼できる史料は少ない。
反社会的な側面を忌避され、記録に残されず忘れられていくケースが多いのだろう。
ヒーロー扱いの有名人の場合も、記録には脚色が交じり、どこまでが事実かわかりにくい。
いきおい、この分野の研究は困難にならざるをえないが、その中で本書は丹念に調査された労作と感じた。

読者の理解を助ける工夫もされている。
関連年表(文化2年の関東取締出役設置から明治26年の清水次郎長死去まで)と、幕末期の日本地図(旧国名、主要な街道・地名・藩名を記載)が巻頭に載っており、なかなか重宝する。

個々の人物や出来事については、より詳細に記述した類書もあるだろう。
ただ、本書は多くの実例から「幕末アウトロー」の体系化を試みている様子で、その点が優れていると思えた。
頭の中の漠然としたイメージやまとまりのない情報が、本書によってかなり整理された気がする。

本書は、「幕末アウトロー」を徒に美化しておらず、善悪の二元論で断じてもいない。功罪両面を客観的に指摘し、どちらともつかない実像をありのまま提示している。
また、著者の主観に偏らず、多くの史料文献にあたり、歴史的事実を描き出そうとしている。かといって、学術論文のように取っつきにくいわけでなく、読みやすい上、そこはかとない余韻を残す。
バランスの良さを感じた。

余談ながら、会津の小鉄が会津藩や新選組の情報収集、諜報活動に関わっていたとすれば、その実態がいつか解明されて欲しいと思った。
諜報活動が秘密裏に行われる以上、そんな記録はなかなか残らないだろうが。

2016年、原書房より刊行された。四六判ソフトカバー。

※本書に用いられている漢字「俠(イ+夾)」は環境依存文字であるため、本項では「侠」で代用した。

※幕末の博徒・侠客に興味を持たれた向きには、以下もオススメ。
子母澤寛『新選組始末記』… 祐天仙之助の前歴や討たれた経緯を詳述した章がある。
子母澤寛『行きゆきて峠あり』… 榎本武揚の前半生を描く長編小説。柳川熊吉について詳しい。
飯干晃一『会津の小鉄』… 小鉄の生涯を描いた長編小説。新選組の面々も登場。
北方謙三『草莽枯れ行く』… 赤報隊の相楽総三と清水次郎長が主軸の長編小説。黒駒勝蔵や新門辰五郎も登場。
司馬遼太郎『アームストロング砲』… 侠客・鍵屋万助を描く短編「侠客万助珍談」を収録。万助のモデルは明石屋万吉。その後、万吉を主人公とした長編「俄 浪華遊侠伝」も著わされた。

幕末ハードボイルド
明治維新を支えた
志士たちとアウトロー
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