新選組の本を読む ~誠の栞~

小説 史談 エッセイ マンガ 研究書など

 高木彬光『江戸の夜叉王』 

長編小説。試衛館の若き俊英・沖田総司が、江戸を騒がす謎の凶賊「夜叉王」と対決する、時代ミステリー。

ある晩、沖田総司は、見知らぬ女に「夫の仇」と斬りつけられる。
さらに、不審な書状によって呼び出され、怪しい一味に襲われたあげく、殺人事件に巻き込まれてしまう。
行きがかり上「夜叉王」を討つことになった沖田は、事件を追ううち、自分を罠にかけようとする何者かの陰謀に気づく。


娯楽性を重視した伝奇もの。
本作の沖田総司は、虚無的な偽悪者。時期としては浪士組に加わって京へ上る直前だが、すでに胸を病んでおり、いくら勧められても「どうせ長くない」と養生もしない。
最大の関心事は、強い者と闘って斬ること。
さらに女性関係も盛んで、出会い茶屋の女将、勤王派浪人の未亡人、女掏摸など複数の相手とつきあっている。
こういう沖田像も、ちょっと珍しい。

近藤勇、土方歳三、芹沢鴨が、脇役として登場する。

桃源社から単行本(1962)とポピュラー・ブックス(1967)、日本文華社から新書(1972)、春陽堂から文庫本(1985)が出版されている。

江戸の夜叉王



長編小説の関連記事

COMMENT FORM

  • URL:
  • comment:
  • password:

Trackback

トラックバックURL:https://bookrest.blog.fc2.com/tb.php/19-2c07b071


back to TOP