新選組の本を読む ~誠の栞~

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 細谷正充編『誠の旗がゆく』 

アンソロジー。副題『新選組傑作選』。
14人の作家による、新選組を主題とした短編小説を収録している。
収録作品は、当ブログですでに紹介済みのため、以下のとおりまとめ記事とする。

池波正太郎「ごろんぼ佐之助」
自尊心が強く一本気な美丈夫、原田佐之助の痛快一代記。
詳細は池波正太郎「ごろんぼ佐之助」を参照。

宇能鴻一郎「豪剣ありき」
浪士組責任者である松平忠敏の目から見た、芹沢鴨の豪勇ぶりと、新選組結成の経緯を描く。
詳細は、宇能鴻一郎『斬殺集団』を参照。

長部日出雄「近藤勇の最期」
近藤勇の、甲州勝沼戦争から刑死するまでの言動と心境を、主に永倉新八の視点から描く。
詳細は、長部日出雄「近藤勇の最期」を参照。

北原亞以子「武士の妻」
近藤勇の正妻ツネが、夫をうしない、悲嘆と辛苦に耐えつつ過去を振り返る。
詳細は、北原亞以子『埋もれ火』を参照。

神坂次郎「影男」
佐久間象山の遺児・恪二郎が、新選組に入隊するも脱走する顛末と、その後の人生。
詳しくは、神坂次郎『幕末を駆ける』を参照。

子母澤寛「隊中美男五人衆」
新選組の中で特に美男子と称された楠小十郎、馬越三郎、山野八十八、佐々木愛次郎、馬詰柳太郎の5人について実録ふうに描いている。取材によって得た情報に、創作を交えたものらしい。
底本については、子母澤寛『新選組物語』を参照。

津本陽「密偵」
新選組隊士・中島登の奮戦を、油小路事件から甲州勝沼戦争にかけて描く。
詳しくは、津本陽『密偵』を参照。

東郷隆「墨染」
御陵衛士残党の阿部十郎らが、近藤勇を墨染で襲撃する経緯を描く。
詳しくは、東郷隆「墨染」を参照。

中村彰彦「巨体倒るとも」
新選組伍長・島田魁が、箱館降伏後に来し方を振り返り、明治期を生きて世を去るまで。
詳しくは、中村彰彦『新選組秘帖』を参照。

羽山信樹「総司の眸」
兄とも慕う山南敬助と、その内妻お光との間に立って、ふたりの愛憎に戸惑う沖田総司の苦悩。
詳しくは、羽山信樹『幕末刺客列伝』を参照。

火坂雅志「祇園の女」
藤堂平助が、芸妓の君香と出会い休息所に迎えるものの、その愛の重さに耐えられなくなっていく。
詳しくは、火坂雅志『新選組魔道剣』を参照。

藤本義一「夕焼けの中に消えた」
床伝の娘おみのと、新選組隊士・横倉甚五郎との、哀しい恋の結末。
詳しくは、藤本義一『壬生の女たち』を参照。

船山馨「雨夜の暗殺」
佐野七五三之助らが、新選組から御陵衛士への移籍を画策するものの、悲劇的な結末に至る。
詳しくは、船山馨『幕末の暗殺者』を参照。

三好徹「さらば新選組」
土方歳三の人物像を、近藤勇との対比によって解き明かそうとする。小説ふうの評伝というべきか。
詳しくは、三好徹『さらば新選組』を参照。

各作品の主人公は新選組隊士やその関係者だが、多様な人々を登場させた一冊となっている。
古典的名作から異色作まで、充実のラインアップ。

本書の紹介は、今まで藤本義一『壬生の女たち』の記事中に載せていた。
しかし、何かと不便なので、改めて独立記事とした次第である。ご了承いただきたい。

2003年、集英社より文庫本として刊行された。

新選組傑作選
誠の旗がゆく
(集英社文庫)
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