新選組の本を読む ~誠の栞~

小説 史談 エッセイ マンガ 研究書など

 新人物往来社編『新選組史料集』 

史料集。新選組関連の研究史料を集成し、解説を付したもの。

研究系の本を読むと、論拠となる史料の引用をよく見かける。
その史料をもっと読みたいと思った時、原本を探して閲覧するのは、けっこう手間暇かかる。
現存数が少ないものとなると、大きな図書館であっても必ず置いているとは限らない。

本書は、そういう不便を解消してくれる一冊。
過去に活字化された関連史料のうち、重要性が高いのに入手困難となっているものを選び、全文もしくは主要部分の抜粋を掲載している。
下記14編を収録。

新撰組始末記〔西村兼文〕 副題『一名壬生浪士始末記』。西本願寺の侍臣が明治期に記した。
中島登覚え書 隊士の消息、甲州勝沼から箱館降伏までの回想録。降伏後の謹慎中に書かれた。
近藤芳助書翰 『新撰組往事実戦譚書』に掲載された、在隊時をふりかえる書簡。
秦林親日記 大正15年発表、篠原泰之進による回顧録。
近藤勇、土方歳三、沖田総司の手紙 近藤10通、土方8通、沖田5通の書簡を抜粋。
伯父伊東甲子太郎武明・岳父鈴木三樹三郎忠良〔小野圭次郎〕 子孫による伝記。
勝沼・柏尾戦争記〔野田市右衛門〕 地元の人物が自らの見聞を交えて書いた戦記。
島田魁日記 新選組結成から箱館降伏までの回想録。降伏後の謹慎中に書かれた。
立川主税戦争日記 甲州から箱館までの新選組戦記。降伏後の謹慎中に書かれた。
史談会速記録 安部井磐根、坂本柳佐、阿部隆明、加納通広、田島応親、内藤素行、田村銀之助の談話を抜粋。
金銀出入帳 勘定方によって書かれた新選組の出納帳。
隊士名簿に見る新選組の変遷 研究家・菊地明による隊士名簿の比較論考。
七ヶ所手負場所顕ス〔永倉新八〕 戦傷の状況を、晩年に回想して記したもの。
函館戦記〔大野右仲〕 箱館渡航前に加盟した唐津藩士による記録。

それぞれ研究家らによって解説・注解が付されており、理解しやすい。
新選組の実像を知りたい向きには、特にオススメ。

1993年にA5判の単行本(箱入り)、1995年に四六判のコンパクト版が出版された。

参考として、下記の関連記事もご覧いただきたい。
新撰組始末記〔西村兼文〕 → 子母澤寛『新選組始末記』(新人物文庫)
近藤勇、土方歳三、沖田総司の手紙 → 菊地明編『土方歳三・沖田総司全書簡集』
史談会速記録 → 山村竜也『新選組証言録』

なお、2006年には『続 新選組史料集』も刊行されている。

[追記 2014/09/21]
『新選組史料大全』が、KADOKAWAより2014年9月に出版された。
詳細は下記リンク先をご覧いただきたい。
>> 『新選組史料大全』の記事を参照する

新選組史料集


にほんブログ村 歴史ブログ 新選組へ
にほんブログ村 ←クリック応援ありがとうございます

ノンフィクションの関連記事

COMMENT FORM

  • URL:
  • comment:
  • password:

Trackback

トラックバックURL:https://bookrest.blog.fc2.com/tb.php/28-77cbdc2b


back to TOP